スリランカ
イギリスの紅茶王『トーマス・リプトン』
その彼が紅茶輸出国世界一にした国...スリランカ。
ウバ Uva
標高1300m以上の高地で作られ、タンニンの含有量が多いです。優れた品質 の紅茶で、ダージリンとキーモンに並ぶ世界三大銘茶の一つです。水色は明るいオレンジ系の赤色、コクのある重味、甘い花の香りに似た芳香をもちます。茶葉 はBOPタイプに仕上げられるが、いずれもゴールデンチップを多く含みます。 6月~7月に摘まれたものが特にチップの多い高級品で、この紅茶の美しい水色 は白いカップの縁に金色の輪を作ります。これをゴールデンリングと呼び、水色 の美しさを絶賛しています。
おすすめの飲み方
ミルクティー用としては最適です。
ヌワラエリア Nuwara-Eliya
昼夜の温度差の大きい、標高1800m以上の高地作られます。厳しい直射日光、多発する霧の影響で、良質の茶葉に育ちます。淡い緑色がかった赤色の水色で清々しい香りがします。やさしいおだやかな味わいですが、特有のさわやかな 刺激があるのが特徴。北東モンスーンの乾いた風の吹く10月~2月に摘まれた 葉は、香りの高い最高級品です。
おすすめの飲み方
さわやかな芳香を楽しむためにもストレートで!
ディンブラ Dimbula
高地で栽培される茶葉にしては、タンニン量が少ないマイルドな紅茶に仕上がっています。バラの花に似たやわらかな芳香をもち、明るいオレンジ色の水色をしています。ソフトな味わいで、多方面に活用できます。1~2月摘みのものが良品です。
おすすめの飲み方
バリエーションティーにモーニングティーにも適しています。
ディコヤ Dikoya
ディンブラ地区のすぐ近くで栽培されます。ティンブラと似た点が多いですが、 茶葉はやや赤みがかったオレンジ色で、青っぽいさわやかな香りがします。1月 ~2月に摘まれたものが最高です。
おすすめの飲み方
ミルクを入れてモーニングティーに。
キャンディ Kandy
古都キャンディを中心に、その周辺の高地で年間を通して栽培されます。軽い味 で強い個性はありませんが、水色が輝くオレンジ色がかった赤色でたいへん美しいです。
おすすめの飲み方
アイスティーにすると、透き通ったきれいな物が出来ます。
ルフナ Ruhuna
標高700m以上の高地で栽培されています。強いコクがある重味で濃く、黒っぽい深い紅色です。独特のいぶしたようなスモーキーフレーバーをもち、スリラ ンカ茶にしては珍しい個性的な紅茶です。ラクダのミルクを入れて飲むチャイ用 に、アラビア向けに大量に輸出されています。
おすすめの飲み方
目覚めのモーニングティーに向いています。
<参考資料>
橋本実 著 『茶の起源を探る』淡交社/斉藤光哉 監修 『お茶の辞典』成美堂出版
松下智・橋本実・鈴木良雄・南廣子・南久美子 著『Q&Aやさしい茶の科学』淡交社
『日本のお茶Ⅰ・お茶と生産』株式会社ぎょうせい